芸術の秋に、ちょこアゲ読者が注目の企画展は、
秘蔵の品が鑑賞できる「ハプスブルク展」と「皇室の名宝」。

芸術の秋と言われるだけあって、
この季節はどの美術館も大型の企画展が目白押しです。
「どの美術館に行こうか悩んでしまう」という人も多いのではないでしょうか。
今回は、読者のみなさんがどんな企画展に興味があるのか調べてみました。
~「美術・アート」について、これだけはいわせて!~
■小さなギャラリーも魅力的
有名なアーティストの作品だけでなく、小さなギャラリーで展示されている、無名な方々の作品もすばらしいです。ギャラリーめぐりをしながら、お気に入りの作家さんを見つけたり。個展やグループ展、ギャラリーの企画展など、季節を問わずに楽しんでいます。(41歳/女性)
■年齢なりに鑑賞の仕方がある
10代の頃は芸術作品を見てもその美しさに魅かれるばかりで、テーマや背景についてはあまり深く考えなかった(わからなかった)のですが、少し勉強したり、友人に教えてもらったりして少し作品についての理解を深めたことで、自分なりのアートの楽しみ方ができるようになった気がします。(36歳/女性)
■行く相手は選びたい
カップルでいちゃいちゃ絵画の目の前で喋られていると、ものすっごく迷惑。やっぱり一緒に誰かと行く時は、自分のペースがあることを理解してくれる人といくのがいい。(26歳/女性)
■人の多さにうんざりすることも
絵画展は人の多さにうんざりして敬遠することしばしば。ちょっと話題になるともう手がつけられないほど人が集まり、人を見に来ているのか絵を見に来ているのか判らないほど。所構わず大声で喋るなどマナーの悪い人も少なくない。それからまれに照明の当たり具合が微妙で、絵がよく見えない場合もある。額のガラスの反射と見る側の立ち位置の問題だと思うが、人込みの中で鑑賞する場合その点でも不自由することが多々ある。(45歳/女性)
■景色もアートの一部
先日、島根の足立美術館に行ってきました!庭の手入れが行き届き、大きなガラス張りから見る景色は、ほんとアート、一枚の大きな絵になっていて、日本家屋の窓から見える風景もアートでしたし、今までにない経験、こんなアートもありだなと思いました。また行ってみたいですね!あと、印象深いのが、スペインのたしかソフィア美術館のピカソのゲルニカ。あんなに強大な作品だとは知りませんでした。迫力があり圧巻でした!(38歳/女性)
~専門家に聞いてみました!~
鑑賞のコツは最初にざっと全体を見て、気になった作品は戻って見る。
美術館は話題の企画展だけではなく、常設展にも注目を!
すっかり夏の面影も薄れ、秋真っ盛りですね。
外出が心地よいこの季節、ぜひ美術館にお出かけして、秋を堪能していただきたいと思います。
今回は、芸術の秋、ということで、大型展示が目白押しの美術館・博物館情報について、
学芸員の木内真由美さんにお話を伺いました。
木内真由美
東北大学を卒業後、実践女子大学大学院にて西洋美術史を、
マンチェスター大学大学院で美術館学を学ぶ。
現在、美術館学芸員歴7年。
■秋の芸術企画展は、上野にGO!
アンケートでも、『皇室の名宝(http://www.bihana.jp/)』は人気のようですね。
「狩野永徳や伊藤若冲、葛飾北斎といった、耳慣れた画家の展示がたくさんありますから、興味を持たれている方も多いと思います。中でも若冲の『動植綵絵』が全30幅見られるというのは圧巻です。11月3日まで開催の1期は絵画が多く、11月12日からの2期は工芸品、宝物が多いようですね」
1期の方が有名な作品が多く、きらびやか。2期の方は、目の肥えた人が楽しむ感じでしょうか。
「1期は、見に行ってその場で楽しめるような、ゴージャスな感じですよね。
2期は、教科書で見たような、いわゆるお宝モノというかんじ。どちらも魅力的です。
また12月20日までは半券で平常展が半額になるので、一緒に楽しみたいですね」
鳥獣人物戯画があるんですね。
安価で質のいい作品に出会えるのが、常設展(平常展)の魅力ですよね。
「同じ上野の国立西洋美術館で『古代ローマ帝国の遺産(http://roma2009.jp/)』を、12月13日まで開催しています。こちらは、まさに歴史を勉強できる展示構成のようです」
塩野七生の『ローマ人の物語』を挫折しちゃった人にはお勧めかしら(笑)。
「西洋美術館は、日本では印象派の絵で一番有名でしょう。
こちらの常設展は企画展のチケットがあれば無料で、古いものから新しいものまでダイジェスト的に貯蔵しているので、西洋美術の歴史が学べます。ロダンの『考える人』や地獄の門は是非見て欲しいですね」
ダイジェスト的な展示って、なんだか音楽で言うと、ベスト盤みたいな感じですね。
それで、気に入った作家や時代を見つけられたら、それについて詳しく調べるのもひとつの手ですよね。
■美術館巡りの秘訣とは
上野には、『聖地チベット -ポタラ宮と天空の至宝-(http://www.seichi-tibet.jp/)』も来ていて、上野全部回ろうと思ったら大変そう・・・。
「美術館を見に行った時に、展示のすべてを一生懸命見ようとしたら、大変だし疲れてしまいます。まずは最初にざっと全体を見て歩いて、その中で気になったものを戻って見に行く、というのがオススメですよ」
確かに、毎回ひとつひとつじっくり眺めていますが、記憶にあるのって数枚だけ。
それで疲労困憊してしまうので、ざっと思い切って切り捨てるのがコツですね。
「それから、最近は展示にもかなり趣向を凝らしている場合が多いので、個々の美術品だけではなく、建物や展示の仕方に目を向けてみるのも面白いかもしれません」
美術館の建物って、ワクワクするところが多いですよね。
品川の原美術館は、小さいけれどもカワユクって大好きです。六本木ヒルズの森美術館は最高層階にあって贅沢。
「六本木といえば、『The ハプスブルク(http://www.habsburgs.jp/)』も面白いかもしれません。マリア・テレジア、エリザベートや、ベラスケスの有名な絵画が一堂に会していて、ゴージャスですね」
なんと、日本から送られた絵画が展示のために初帰国したとか。
それにハプスブルク家に関する書籍はたくさん出ているので、いくつか読んで行くと楽しそうですね。
「秋は、大型の展示がたくさん来る季節です。『ぐるっとパス(http://www.rekibun.or.jp/grutto/)』という、都内66カ所の美術館や博物館が見られるお得なパスもありますから、『11月、12月は美術館巡り』などと決めて、各所を回るというのもオススメですよ」
新聞社が協賛のものは、よく割引券や招待券が配布されるので、要チェックですね。
大型展示は、国内を巡回する場合が多いので、地方の方も公式サイトで確認してみてください。
それに、東京で開催中に、ものすごく混んでいる展示会の場合は、私は地方に見に行ったりします。やっぱり人数が全然違うんですよね。
さて、情報が集まったところで、歩きやすい靴に履き替えてサクッと行ってみましょうか!
<まとめ>
・『皇室の名宝』、わかりやすいのは1期、通好みなのは2期。
・『古代ローマ帝国の遺産』は、ローマの歴史を知りたい人に。
・企画展に行ったら、常設展も楽しもう!
・展覧会は、全体をさっくり観たあとに、じっくり見たいものを選ぶべし!
・『The ハプスブルク』は有名な絵画がずらり。
・割引チケット、地方巡回もチェックをしてみよう!
<文責 和久井香菜子>




