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『サヨナライツカ』
監督・脚本:イ・ジェハン 原作:辻仁成
出演:中山美穂、西島秀俊、石田ゆり子、マギー、加藤雅也 ほか
2010年1月23日(土) 新宿バルト9、丸の内TOEI2ほか全国ロードショー
配給:アスミック・エース
『サヨナライツカ』公式サイト
http://sayo-itsu.com/
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<STORY>1975年、灼熱のバンコク。お金・美貌・愛に不自由なく暮らし、"ただ、愛されること"を求め生きてきた沓子(中山美穂)は、ある日、夢に向かって真っすぐ生きるエリートビジネスマン・豊(西島秀俊)と出逢う。たちまち魅かれ合い、熱帯の夜に溺れていくふたり。しかし、豊は結婚を目前に控え、日本に婚約者・光子(石田ゆり子)がいたのだった。叶わぬ恋とわかっていながら、愛することこそが本当の愛だと気づいた沓子は、それでも、豊を愛し続けると決める。そしてふたりは25年後のバンコクで、運命の再会をするが――。

- お金・美貌・愛に不自由なく暮らす沓子。彼女が住んでいるは世界屈指のラグジュアリーホテル、バンコク・オリエンタルホテルのスィートルーム。130年の歴史の中で初めて映画撮影が許された。

- 監督は『わたしの頭の中の消しゴム』のイ・ジェハン。撮影前に沓子のバックボーンについてじっくり話し合ったそう。

- 中山さんが一番ホッとしたというシーン。西島秀俊さんとは一番最初のシーンを撮り終えた時、無言で微笑み合い、その瞬間良い作品になると確信したという。

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中山美穂
70年生まれ。85年に歌手デビューし、トップアイドルとなる。女優としてもフジテレビ「月9」では「君の瞳に恋してる」で最年少主演をつとめたほか、主演女優最多の7作品に出演。スクリーンデビューは85年の大ヒット作『ビーバップハイスクール』。岩井俊二監督の『Love Letter』(95)ではブルーリボン賞主演女優賞、報知映画賞最優秀主演女優賞を受賞。竹中直人監督『東京日和』(97)では日本アカデミー賞優秀主演女優賞、高崎映画賞最優秀女優賞を受賞。現在はご主人・辻仁成さんと息子さんとパリに在住。
『沓子役には運命を感じた
揺れ動く女性の生き様を
演じたかった』
中山美穂さんが12年ぶりにスクリーンに帰ってきた。本作『サヨナライツカ』の原作者であり芥川賞作家・辻仁成さんと結婚後、パリに移住。子育て中心の生活で芸能活動をセーブしていた彼女が、妖艶なるファムファタールを演じ情熱的なラブシーンにも挑んだ。愛するか、愛されるか・・・25年の歳月にわたる幸せの形を描いた話題作についてきいた。
―― 12年ぶりの主演作ですが、『サヨナライツカ』という作品の何が中山さんを駆り立てたのでしょう。
「運命的なものを感じたんです。主人公・沓子は自由奔放で、ひとりの人を長い間ずっと愛し続ける強さ、孤独感を持っている。そういう女性の生き様を映画の中で表現してみたかった。沓子と私には共通点は無いと思いますが、彼女のような揺れ動く気持ちは女性なら皆持っていると思います。それをストレートに思い通りに表現する彼女に憧れがあったんです」
―― ご主人であり、原作者でもある辻仁成さんから何かアドバイスはありましたか。
「実は過去に一度、映画化のお話が流れていたんです。その後は子育てで時間の余裕がなかったし、また私にオファーいただけるとは思っていませんでした。沓子を演じたいと決めた時に主人は、「演じるなら思いっきりやってきなさい」と言ってくれましたし、完成作を見て「完成度が高いステキな作品でよかったね」って言ってくれました」
『生活の場を
パリに移しリセットされた
色々なものを求めなくなりました』
―― 12年ぶりの映画出演に不安はなかったですか。また、これが本格復帰のきっかけとなるのでしょうか。
「こういう場で12年と聞くと改めて長いと思いますが、自分の中ではそんなに経っている感じがしないんです。12年前、『東京日和』を撮った時の感覚がずっと残っていて、現場にもスンナリ入れました。だから自分ではストップしたつもりも再開したつもりもないんです。また直感が働く作品や新しい感覚の作品があれば、挑戦してみたい。構えていてもままならないこともありますから、あたふたしない自分でいたいですね」
―― 活動をセーブされていた12年間で得たものは何でしたか。
「色々なものを求めなくなりました。結果を期待したり、ああなりたいこうなりたいと思わなくなりましたね。それがすごく楽で、開けた感じがしたんです。生活の場所をパリに移すことで、自分がゼロに戻ったような気がします。最初の一歩からもう一度やり直す感覚でした」
―― 久々にまわりがザワザワしていると思いますが、素の中山さんに戻るのはどんな時ですか。
「家に「ただいま」と帰ればそれだけで切り替わります」
―― 撮影やプロモーションなどお忙しいと思いますが、お子さんの反応は?
「「ママもお仕事してたんだ」って(笑)。何をやっているのかは理解していないと思いますけれど」
『まわりを包みこみつつ
強くいられる女性が理想』
―― 中山さん演じた沓子という女性は"愛に生きた女性"ですが、彼女の魅力とは? また、撮影後時間が経ってその印象は変わりましたか。
「沓子の魅力は、見た目や行動とは裏腹に、芯の部分が誰よりもピュアだというところ。私が最初に原作を読んで感じた沓子と、演じて感じた沓子はまた違う。私の中で作品がどんどん成長している感じがしています。一緒の人物でも見る人の意識や、時間と共に印象は変化していくものなのではないでしょうか」
―― 沓子は輝いている女性ですが、輝いている女性のイメージとは? 中山さんが輝くためにしている努力はありますか。
「人としては自分の殻を打ち破ってあきらめない人が好き。女性としては、まわりを包みこみつつも強くいられる人でしょうか。私自身は人に言えるような努力はしていないけれど、努力家ではあると思います。目に見えて何かをするというより、小さなことをコツコツ積み上げていくタイプ。刺繍が趣味なくらいですから(笑)。自分の直感を信じたり、出会いを楽しんだり、まわりの人たちの幸せが続けばいいなと思って日々を生きています」
―― "人は死ぬとき、愛されたことを思い出すのか、それとも愛したことを思い出すのか"という本作のテーマがありますが、中山さんはどちらですか。
「どちらかに決めることは難しいですね。両方だと思います」
―― また、人生の岐路にどういう選択をするのかというのも重要なファクターです。これまでの中山さんの岐路は何でしたか。
「う~ん・・・、ほとんどがすごく小さなことだった気がします。最近では、この作品の出演を受けるべきかどうかでしょうか。その選択は間違っていなかったと思います」
―― 同じ女性であるちょこアゲ読者にこの作品を見てどのように感じてほしいですか。
「まず、先入観を持たずに見てください。そして、沓子に共感する方、光子に共感する方、この作品を好きな方、嫌いな方、いろいろなタイプの方がいると思いますので、見た方同士で意見交換をしてほしいですね」
(取材・文/坂本ゆかり )



















