
- 『サイドウェイズ』
監督:チェリン・グラック
出演:小日向文世、生瀬勝久、菊地凛子、鈴木京香 ほか
配給:20世紀フォックス映画
2009年10月31日より全国ロードショー
『サイドウェイズ』公式サイト
http://movies.foxjapan.com/sideways_jpn/
(C)2009 Twentieth Century Fox and Fuji Television
<STORY>キャリアも私生活も冴えないシナリオライターの道雄(小日向文世)、結婚を控え独身最後の日々を謳歌したい大介(生瀬勝久)。40過ぎても大人になりきれないふたりの男が、1週間のカルフォルニア、ワイナリー巡りのドライブ旅行で出会ったのは、かつて家庭教師をしていた教え子、麻有子(鈴木京香)とその友人ミナ(菊地凛子)だった。ダメ男たちと肩ひじはって生きる女たち。恋、友情、キャリア、自由、安定…、何が一番大切なのか。疲れた心がほっこりする、今どきを生きる大人たちの青春映画。

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菊地凛子
81年、神奈川県出身。新藤兼人監督の『生きたい』(99)で映画デビュー。熊切和嘉監督の『空の穴』(01)、浅野忠信監督の『トーリ/心の刀-』(04)などに出演の後、アレハンドラ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の『バベル』(06)で聾唖のヒロインを熱演し、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。その演技は世界に注目され、アジア人として初めてCHANELの広告にも抜擢。以降も国際女優として活躍を続けている。
恋愛は体調によって!?
一目惚れは3日攻める
ブラッド・ピット主演作『バベル』で聾唖の日本人少女を演じ、アカデミー賞助演女優賞にノミネート。世界的に注目され、一夜にして大スターとなるアメリカン・ドリームを実現させた女優・菊地凛子さんの最新作は、全編カルフォルニアで撮影された日本映画『サイドウェイズ』。
―― 演じられたミナの印象と、ご自身との共通点がありましたら教えてください。
「ミナは情熱だけで突き進む、意外とタフな人だと思いました。私は、情熱だけでは進めないタイプ。とっても慎重なんです。どちらかといえば小日向さん演じる道雄タイプ。ミナのように生きて、傷つくのが怖いんです。彼女のような「失うものはない」という生き方は、正直で素直で憧れますけど、自分ではできませんね。フライパンで人を殴ったりもできない(笑)」
―― ミナはお調子者の大介(生瀬勝久)に一目惚れをします。慎重派だという菊地さんは一目惚れではなく、友達からじっくり愛を育むタイプですか?
「一目惚れして、しばらくはすっごく突き進みます。考えるのはそれからですね(笑)。個人的には肉食系の大介より、草食系の道雄の方が良いですね」
男だったら放っておかない!
期待を裏切らない鈴木京香さん
―― 親友、麻有子を演じた鈴木京香さんはどんな方でしたか。
「自分の時間を丁寧に生きている方。私が男だったら放っておかない! 現場でも自らおにぎりを握ってスタッフやキャストにふるまってくださったり、皆さんが思っている鈴木京香さんのイメージ通り。ワインがお好きで、プライベートでもナパ・バレーのワイナリー巡りをされたことがあるそうです。全てにおいて、ゆとりが感じられますよね」
『「いい加減であれ」
海外で仕事をする秘訣』
―― 国際派女優の菊地さんですが、海外での仕事と日本での仕事の違いはありますか。
「映画作りにおいては国の違いじゃなくて、監督の違いだと思いますよ。監督が現場の雰囲気を作るんです。チェリン監督は子供のような真っ直ぐな熱い方で、彼じゃないとこの作品は撮れなかった。彼は、ラーメン屋さんでお箸を付ける前に寝ちゃったり、大人になりきれない大人(笑)。現場はすごく和やかで、雰囲気は最高でした。きっと監督はたくさん気を使っていたんでしょうね」
―― 海外で仕事をする際に心がけていることは?
「敵陣に挑んでいくので、炊飯ジャーは欠かさない! 体調管理はやはり食事が大事。基本、自炊です。あとは「いい加減であれ」ということ。海外作品のスタッフは多国籍なので、日本人の几帳面さで対応していると損をします。最近は、どんどん柔軟性が養われて、いい加減の塊になってるかも(笑)」
『代表作は『バベル』じゃない
出る作品ごとに
代表作と言われたい』
―― 作中に「仕事は損得じゃない」というセリフがありますが、菊地さんにとっての仕事である、「演じる」とはどういうことでしょう。
「自分の中に何かがあって、役が演じられるのではないと思っています。役が自分に与えてくれるものが大きい。ひとりの人を演じることで、自分の狭まっていた心が広がるような気がします。役になりきり、その人物の心情を経験する。そうすることで、自分自身がいろいろなことを学んでいます」
―― 女優として今、考えていることを教えてください。
「仕事をしっかりやりたいと思っています。私のプライベートは面白いものではないので、磨くべきものは自分の好きな仕事。呼んでいただける作品に恵まれている今だからこそ、「しんどい」「やりたくない」「できない」と思うものを積極的にやろうと考えています。ミナもハーフの役なので、最初は「できない」と思ったのですが、だからこそ「やるべき」だと思いました」
―― 菊地さんは『バベル』をきっかけに人生が変わったと思いますが、今、ご自分の中で『バベル』とは、どういう作品ですか。
「『バベル』より苦労したいです。とても良い作品に恵まれましたが、いつまでも代表作が『バベル』ではなく、出る作品ごとに代表作と言われたい。大欲なんですよね」
―― 菊地さんと同世代の女性読者に、この作品のみどころを。
「『サイドウェイズ』とは「寄り道」。でも、AでもBでもどちらから行っても、人生はたいして変わらないと思います。まっすぐ正しい道を常に行ければ良いけれど、人間は弱いし、怖がりだからずっとまっすぐには進めないんです。寄り道をしてもゴールは一緒。通った道の全てに意味があって、その時の出会いは決して寄り道じゃない。ここで描かれる大人たちは、はがゆくて、かわいらしくて、人間らしく愛しいと思える作品です」
(取材・文/坂本ゆかり )























