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『スイートリトルライズ』
監督:矢崎仁司 原作:江國香織(幻冬舎文庫)
出演:中谷美紀、大森南朋、池脇千鶴、小林十市 ほか
配給:ブロードメディア・スタジオ
2010年3月13日よりシネマライズ 他全国ロードショー
『スイートリトルライズ』公式サイト http://www.cinemacafe.net/official/sweet-little-lies/pc.html
(C)2009 江國香織/「スイートリトルライズ」製作委員会
<STORY>人気テディベア作家の瑠璃子(中谷美紀)と、サラリーマンの夫、聡(大森南朋)は、はたから見ると理想的な夫婦だが、結婚して数年、自然と体の関係はなくなっている。それでも自分と聡は繋がっていると信じる瑠璃子は、不幸ではないが、時々どうしようもない飢餓感に苛まれる。ある日、瑠璃子は自身のベアの個展で青年・春夫(小林十市)と出会いあっという間に恋に落ちてゆく…。そんな時、聡もまた、自分に好意を寄せる後輩・しほ(池脇千鶴)と再会し、積極的にアプローチしてくる彼女に次第に惹かれていく。それぞれ別の相手と恋を始める2人。だがそこには醜い修羅場もなければ、身悶えるような罪悪感との戦いもない。2人の間には、甘やかな嘘が静かに積み重なってゆくだけ…。

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大森南朋
72年、東京都出身。96年、市川準演出のCM出演をきっかけに本格的に役者としての活動を開始。『殺し屋1』(01年/三池崇史)が初主演作。『ヴァイブレータ』(03年/廣木隆一)ではヨコハマ映画祭、キネ旬ベスト10などで助演男優賞を受賞。07年の主演ドラマ『ハゲタカ』では世界的な賞も受賞し09年には映画化。放送中の大河ドラマ『龍馬伝』では武市半平太を好演している。役ごとにさまざまな顔を見せる確かな演技力で多くの監督から支持されている。
『そろそろしっとりした
恋愛映画を演じたかった』
ドラマ「ハゲタカ」以降、大人の色気が感じられる俳優としてOLファンが急増。役ごとにその顔を変える大森南朋さん。最新作『スイートリトルライズ』では、妻とまったく反対の女性の間で揺れる男を演じている。
―― 大森さんにとって久々の恋愛映画ですが、江國香織さんの作品は、男性にとってはちょっと怖い印象を受けるのでは?
「このところ『ハゲタカ』や『笑う警官』など社会派といわれる作品が続いていたので、そろそろしっとりとしたラブストーリーのお話があればいいな、と思っていました。台本を読んで、男である自分としてはちょっと怖い話だとも感じましたが、矢崎監督の空気感が観る方に伝わればいいなと思っていました」
―― 大森さん演じた聡は、瑠璃子(中谷美紀)という完璧と思える妻がいながら、家に帰ってくると自分の部屋にカギをかけて引きこもり、テレビゲーム三昧。しかも、家庭内で携帯電話で連絡を取るという旦那さんですが、ご自身では聡をどのような男性だと思われますか。
「部屋でカギをかけてひとりでゲームをするのは、どんなに倦怠期だったとしても、さすがにそれは失礼なんじゃないかと(笑)。聡は、甘えん坊なんだと思います。だから、瑠璃子(中谷美紀)とは違ったタイプの、自分を引っ張ってくれるしほ(池脇千鶴)のような女性に惹かれてしまうのではないかと。そういう気持ち、正直わからなくもないです(笑)」
『夫婦の距離感を考えた
夫婦に必要なものは・・・』
―― 不思議な夫婦ですよね。
「聡という役を演じる上で考えたのは、夫婦の距離感でした。夫婦なんだけれど、ギリギリ夫婦に見えるか見えないかという距離。近づけないし近づかない、微妙な空気感を演じるのも楽しかったです」
―― 作中に「夫婦に必要なのは"情熱"と"真実"」というセリフがありますが、大森さんは何が必要だと思われますか。
「結婚したことがないので、今はまだわかりませんが、そういうものはきっと結婚してから気付くのではないかと」
―― そんな中で瑠璃子はふたりでいても孤独を抱え、聡はそれに気付かない。大森さんは、ひとの寂しさに気付くタイプですか。
「こう見えて意外と、気付いたりすることもあります(笑)」
―― ご自分が孤独を感じるのはどんなときですか?
「2日間くらい、誰からもメールが来ないときとか(笑)。でも、俳優という仕事はある意味、孤独だと思うです。自分で考えて表現をする仕事だから。その寂しさに打ち勝つためには、「俳優とはそんな仕事だ」と腹を括って、お酒を飲んで誤魔化してみたり(笑)」
『タイプの違う女性に惹かれる
そんな男の心の揺れを
表現したかった』
―― 聡は妻・瑠璃子と、後輩・しほというタイプの違う女性に惹かれていまいますが……。
「瑠璃子との空気感の中でずっと夫婦生活をしていたとしたら……。しほのように積極的でハツラツとした女性にフラッとしてしまう気持ちは理解できなくもないですよ。そういうふらふらした男の心の揺れが表現できれば、と臨みました」
―― ご自身はどちらの女性がタイプですか?
「個人的には瑠璃子のような、面倒に思われがちな女性も嫌いではないのかなと(笑)。でも、瑠璃子のように尊敬できる部分、しほのように引っ張ってくれるパワー、どちらも持ち合わせていてほしいというのが贅沢な本音かもしれないです」
『優しさのある嘘はアリ
でも、意外とバレてしまったり
するものですよね』
―― 愛を守るための嘘は"アリ"だと思いますか。
「優しさのある嘘はアリだと思います。でも、さすがに瑠璃子さんの嘘にはビックリしました。春夫(小林十市)とあんなことをしていたなんて。中谷さんも僕も、それぞれの相手とのシーンは撮影が別なので、お互い何をしているのか知らないんです。だから、完成作を見てちょっと嫉妬(笑)。中谷さんも同じことを言ってました(笑)」
―― 大切な人につく嘘ってバレないと思いますか?
「自分では大丈夫と思っているけど、意外とバレている。そんな気がします。女性はその点、平気な顔して嘘をつける生き物なのかもしれないですね」
―― では、最後に読者にメッセージをお願いします。
「空気感、時間の流れが独特で、じんわり「いいな」と思える作品です。慌ただしい映画も多い昨今、こういった作品もたまにはいいのではないかと。身に覚えのある方もいらっしゃるかもしれないので、皆さんも"嘘"にはくれぐれもご注意ください(笑)」
(取材・文/坂本ゆかり )
























