- Disc 1


- 『それでもボクはやってない』
DVD:TDV17232D 3,990円
本:幻冬舎 1,470円
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- こんな気分におすすめのちょこアゲSpecial
- 日常のマンネリ脱出‘ちょこアゲ’
- Disc 2


- 『ハチミツとクローバー』
DVD:ACBD-10440 4,935円
本:集英社 420円
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- 乙女ゴコロをくすぐる‘ちょこアゲ’
加瀬 亮とシンクロする
明日は我が身の恐怖体験
加瀬さんの魅力は、自身の存在を役の中に潜伏させ、普通の人を演じられるところだ。見る者は加瀬さんという存在を忘れ、彼の演技にグイグイ引き込まれる。この作品も加瀬さん演じるフツーの青年、徹平が痴漢に間違われるところから物語は始まる。"やってないんだから、すぐ誤解は解けるだろう"という思いは警察や検察の不条理なシステムの中で翻弄され、自分や周りの人までもやりきれない感情を抱えることに。
この作品を見ると、裁判制度に対する"怒り"と"疑問"が生まれる。痴漢冤罪は被告人の自白もいらず、被害者の証言だけで有罪になってしまう。しかも、公正なものだと思われている裁判も、99.9%有罪にできる案件しか起訴しないという。無実だと思って起訴しないわけではないのだ。つまり、有罪にできないものは裁判の場には上がらない。そんな、国家権力に対する憤りがふつふつと湧いてくる過程を演じる加瀬さんに、私たちはどんどんシンクロしていく。徹平の思いは、きっと私たちが同じ立場になったときに同じように思うこと。徹平に起こっていることは、明日は我が身、自分にいつ起こってもおかしくないという恐怖を与える。
これまで『シコふんじゃった』『Shall we ダンス?』など、笑える要素がある作品を撮ってきた周防監督の一種ドキュメンタリーともいえる全く笑えない作品だ。主役は人間ではなく裁判。来年5月からは裁判員制度も始まる。東京都では311人にひとりの割合で裁判員に指名されるという。徹平の体験を通し、裁判のなんたるか、人を裁くとはどういうことなのかを考えてみよう。
加瀬さんはこの作品で報知映画賞、日本アカデミー賞、キネマ旬報ベスト・テン、ブルーリボン賞、ヨコハマ映画祭で主演男優賞を受賞。
最強文化系男子、真山くん
女子のファンタジーが具現化
もう1本は、初主演作『アンテナ』にしようかと思ったのだが、心の不安からSMにのめりこんでいくという、ちょっとヘヴィーな内容なので『ハチクロ』をセレクト。天然系天才少女はぐ(蒼井優)、純朴青年竹本(櫻井翔)、年上の女を一途に想う真山(加瀬亮)、真山に片思い一直線のあゆ(関めぐみ)、破天荒な森田(伊勢谷友介)、5人の美大生が全員片思いという、大ヒット青春胸キュン漫画の映画化作品。
真山は、年上の未亡人に猛烈な片想いをしている。その想いは、時にストーカー呼ばわりされることもあるが、女性なら"こんな風に想われたい!"という、懐のデカイ愛。加えて長身、美系、メガネというマンガ史上最強の文化系男子なのだ。『ハチクロ』を読めば、文化系男子好きは真山に恋をしてしまうハズ。加瀬さんは、こんな女子のファンタジーを形あるものとして私たちの前に現れる。あのナイーブな真山が、真摯な真山が、クールな真山が動いているのです。マンガのイメージそのままに! この作品は、本当にキャスティングが秀逸。"ロマンティック・ラブ・イデオロギー"の幻想に酔いしれるのも良いものだ。加瀬さんは実年齢30歳で大学生を演じているが、まったく違和感なし。
ちなみにインタビュー文頭で紹介している17歳役とは、C・イーストウッド監督の『硫黄島からの手紙』の清水洋一陸軍上等兵役。当初は嵐の二宮君が清水役、加瀬さんが二宮君演じた身重の妻を残し出征する西郷役でのオファーだったそうだが、役柄に共感した加瀬さんが清水役を熱望。オーディションで西郷を2シーン演じ、1シーンだけ演じた清水で見事17歳役を獲得した。この時、加瀬さん30歳、二宮君22歳。おふたりとも実年齢とは逆の役になったのだが、演技を見て納得。
文/坂本ゆかり































